2014年06月20日

よろこぶ鞄 #フォロワーさんからタイトルもらって文章書く で氷泉から貰った奴で

 鞄が意識を持ったのは、店先のショーウインドだった。自分と同じような、あるいは全く違う鞄たちは次々と売られていく。
 気づけば1年が過ぎ、流行も代わり、ショーウインドから、店先のワゴンに置かれた。
 それでもまだ買い手がつかず鞄は悲しい思いを抱いていた。もう同じ頃に扱われていた鞄はいな。
「蹄鉄のマーク・・・じゃあ、これでいいだろ」
 乱暴に鞄は連れ出され、女の子手の中におさまっていました。綺麗なかわいい女の子。
 鞄はこんな人に買われて、一緒に道行けたら、何と幸せな事だろうと思いました。
 しかし、鞄は女の子の家に持って行かれても連れ出されることはありませんでした。そう女の子の欲しかったのは鞄に似た、でも鞄の新しい流行をとりいれたものだったのでです。
 鞄はクローゼットの中に押し込まれました。悲しくて鞄は眠ることにしました。
 乱暴に鞄は連れ出されました。中にぎゅうぎゅうにものを入れられ、きつく口をしめられます。
 鞄は思いました。もう寂しくない。だって、こうして持ってもらえたんだから。使われなかった鞄はついに待望のたくさんの入りきれない荷物を入れて、女の子とおでかけできたのです。
 鞄がやってきたのは海です。
 乱暴に鞄は海に投げ込まれます。あれ、そう思っている間に鞄は沈んでいきます。 でも鞄は幸せでした。
 女の子とずっと一緒にいられると思ったからです。女の子の綺麗な顔を詰め込んだまま、鞄は水底へ
posted by 作者 at 21:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 掌編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。